それは6年前の9月のこと。

あるセミナー広告が目に留まった。

『STYLE MASTER』

この一語だけ。懇意にしていただいている岡山の藤沢先生がブッキングした先生が行うセミナーらしい。

整体師がやるセミナーなのになんのセミナーかはわからない。

テクニック?経営論?

内容も書いてない、ほぼ写真だけのセミナーページ。

なんだこりゃ?

新しいな・・・

しかし理解できない・・・

疑問しか湧き上がらない。

僕は以前K-STYLEという屋号で整体院を経営していた。

そこに『STYLE』というこだわりの一語がかぶっていることもちょっと気になった。

そこからそのセミナーをやる男を調べてみる。

ブログに行き着いた。

僕と同じ趣味を持ってるな。

スクールもやってるのか。

わけのわからない物件で整体をしているぞ。

毎日忙しそうな先生だ。

なにやらいろんな感情が込み上げる。

それは嫉妬、落胆、羨望、同意、反抗のループ。

この業界に入って初めての感情だった。

なんだか年頃の男の子がよくできた父親に立ち向かう反抗期のようなそんな感情。

いてもたってもいられなかった。

整体業界はいろんな人がいる。

今でもたくさんいるけれど(笑)その当時もネット上にたくさんいた。

自分がいかに優れた施術家なのかを毎日書いている人。

なんでも治せると言って自前のテクニックを自慢する人。

常識以上に儲かってることをネット上でさらす人。

目に見えない世界の話で気を引こうとする人。

忙しい忙しいと言いながら1日に何回もブログを更新するゴッドハンド。

どれだけ優れた経営者であるかを吹聴し月商◯百万とか年商◯億とか言ってる若者。

いろんな人をネット上で見かけてもこの感情だけは一切なかった。

それは・・・

『一度会うしかない』

しかしそのセミナーは数週間後。

大阪で開催されるので仕事を休まなくてはいけない。

迷う。

迷う。

迷う。

その頃の僕は完全に仕事ジャンキーで土日の2日間を休むなんてことは到底できない人間であったしセミナーなどにはほとんど興味もなく一匹狼を気取っていた頃だった。

そのころの自分からするとセミナーに出ることすら屈辱でもあったのだ。

自分のやっていることを信じていたから。

しかしなんだかむず痒いのだ、心の片隅が。

あのセミナー募集ページを見てからいろんな感情がぐるぐる回っている。

そこで業界の友人に相談してみる。

「あのセミナーどうよ?気になるんだけど。」

「俺も。行こうと思う。」

「そうか、じゃあ俺も行く。」

この一言で決まり。

それは僕がかねてより絶大な信頼を寄せる友人である心斎橋のシドーくんの一言だった。

腹は決まった。

しかしそこからが大変だった。

土日に入っていた仕事20数本弱を他の日に振り替えてもらうべくクライアントに電話の嵐。

ようやくセミナーに行く手はずが整ったのは大阪に行く数日前。

そうして2011年10月某日に前日入りすべく大阪に向かう新幹線に乗った。

心は気になっているあの人にあった。

〜つづく〜

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